AHCC®研究データと実績①

感染症

RESEARCH新型コロナウイルス感染症に対する研究

新型コロナウイルスと闘う免疫機能を⾼める可能性

2019年に流行が始まった新型コロナウイルス感染症は、世界的に感染拡大し、パンデミックを引き起こしました。パンデミックは人類の歴史の中で繰り返し発生しており、新型コロナウイルス感染症から新たな教訓を得て、私たちは自分たちの身を守らなければなりません。
この研究では、高感受性マウスと正常マウスにそれぞれあらかじめAHCC®︎を摂取させ、新型コロナウイルスに感染させたところ、高感受性マウスにおいて、感染6日目の肺中のウイルス量や肺炎の発生率が抑えられました。そして、感染後28日目の生存率は48%も高まりました。
正常マウスにおいては、感染4日目において、ウイルスから身体を守るために中心的な役割を果たすT細胞の数が増えていました。
これらのことから、AHCC®︎を摂取することで、身体の免疫機能を高め、感染した際のウイルスの増殖や炎症の抑制に役立つと期待されます。

Ankita Singh et al., Pathogens, 103: 104784 (2023)

方法

6週齢のK18-hACE2マウス(SARS-CoV-2高感受性マウス)及びBALB/cマウス(正常マウス)を用い、AHCC🄬360 mg/kg/日を隔日で8日間経口投与したのち、SARS-CoV-2の野生株またはマウス適応株を感染させ、感染後も1日間AHCCを投与する群と、蒸留水を投与する群に分け、免疫細胞数、肺組織中のウイルス量、肺の炎症状態、生存率を評価した。

結果

BALB/cマウスにおいて、マウス適応株感染後4日目のγδT細胞やCD4+T細胞、CD8+IFNγ+T細胞の数が、AHCC🄬摂取により有意に増加した。K18-hACE2マウスにおいて、野生株感染後6日目の肺のウイルス量はAHCC🄬摂取により抑制され、肺炎が生じる割合は80%から20%に%低下した。さらに、感染後28日目のK18-hACE2マウスの生存率は、AHCC🄬摂取により14%から62%に向上した。

RESEARCHヒトパピローマウイルス(HPV)感染に対する研究

身体の免疫をサポートし、HPV感染の消失を高める

ヒトパピローマウイルス(HPV)は子宮頸がんの原因となるウイルスで、女性の約80%が生涯に一度は感染するといわれています。感染してもほとんどの場合は免疫の力でウイルスが自然に排除されますが、排除されずにウイルス感染が持続すると数年以上かけてがん化する恐れがあります。感染予防にはHPVワクチンがありますが、感染後に用いる治療薬は今のところありません。
HPVに2年以上持続感染している女性がAHCC®を摂取したところ、6か月後には22名中14名でウイルス感染がみられなくなりました。また、AHCC®の摂取により免疫反応の中核を担うT細胞の数が増えました。
このことから、AHCC®が身体の免疫をサポートすることで、HPVの排除に役立つと期待されます。

Judith A. Smith et al., Frontiers in Oncology, 12: 881902 (2022)

方法

高リスクHPVに2年以上持続感染している女性41名を、12か月間プラセボを摂取する第1群と、6か月間AHCC®(1日3g)を摂取し続いて6か月間プラセボを摂取する第2群に分け、HPV検査及び血液検査をおこなった。12か月時点において第2群でHPV陰性であった者は以後6か月間を観察期間とした。

結果

高リスクHPV感染者がAHCC®を6か月間摂取したところ、約60%の患者において感染の消失が確認された。また、AHCC®摂取によりT細胞数が増加したことから、AHCC®は免疫を調節することによりHPVを排除する可能性が示された。

RESEARCHウイルス感染症に対する研究

広範なウイルス感染に対し防御的な免疫反応を促進

人に感染することで病気をもたらす病原性ウイルスは無数に存在します。ウイルス感染症予防には免疫を強化したり適正に保つことが重要です。 これまで様々なウイルスに対して行われた研究の結果、AHCC®には免疫を強化したり適正に調整することでウイルス感染を防いだり症状を緩和する働きがあることが分かってきました。 2019年に流行が始まった新型コロナウイルス感染症についても、AHCC®が感染予防と症状改善に役立つのか研究が進められています。

Francesco Di Pierro et al., Minerva Gastroenterol Dietol, 66(2): 172-176 (2020)

総説

AHCC®を用いた動物やヒトにおけるウイルス感染症に対する研究の結果、ウエストナイルウイルス、インフルエンザウイルス、鳥インフルエンザウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス、ヘルペスウイルス、B型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)などの広範なウイルスに対し、防御的な免疫反応が促進されることが報告されている。このことからSARS-CoV-2も含めヒトに病原性を示すコロナウイルスによる感染症予防および重症化防止にも資することが示唆される。

RESEARCHインフルエンザワクチン接種との併用による免疫活性化研究

健康な成人の免疫細胞が増加し抗体価が改善

時に命の危機を招く感染症の予防にはワクチン接種が重要です。 この研究では、インフルエンザワクチンの予防効果をAHCC®が高めることができないかを検討しました。
健康な成人がインフルエンザワクチンを接種する時にAHCC®を摂取したところ、ウイルス感染やウイルスの増殖を防ぐ働きをする免疫細胞の数が増えました。また、インフルエンザウイルスに取りついて感染を未然に防ぐ働きをする抗体の作用も高まりました。​
このことから、ワクチンの持つ感染予防や重症化を防ぐ効果を高めることにAHCC®が役立つことが期待されます。

出典: Brooke E Roman et al., Nutrition Research, 33(1): 12-17 (2013)

方法

健常成人29名をAHCC®を1日3.0 g摂取する群14名と、プラセボ群15名の2群に分けインフルエンザワクチン接種後から3週間摂取させ、末梢血中の免疫細胞の解析、抗体量等を評価した。

結果

AHCC®を摂取することで、NK細胞とCD8+T細胞の数が増加した。この他、B型インフルエンザウイルスに対する抗体価も有意に高くなることが示され、ワクチンの作用を強化することが示唆された。​ データは平均値±標準誤差で表示。

RESEARCH免疫力低下時の日和見感染に対する研究

免疫が低下した際の日和見感染を防ぎ体調維持に役立つ

身体の抵抗力(免疫)が弱っている場合、普段は害にならない弱毒性の細菌による感染症が生じることがあります。これを日和見感染といい、抗生物質が効きにくかったり免疫の状態によっては命に関わる事態になることもあります。
免疫を抑制したマウスに、致死性の日和見感染を引き起こす病原体を感染させてからAHCC®を与えたところ、マウスの生存期間が延びました。また、他の菌に感染させた場合でも同じような結果となったことから、免疫が低下した状態でも体調を良好に維持することにAHCC®が役立つと期待されます。

出典:Hiroko Ishibashi et al., Yakugaku Zasshi, 120(8): 715-719 (2000)

方法

シクロホスファミド処理によって免疫を抑制化した雄性・4週齢のICR系SPFマウスを用い、AHCC®500 mg/kg/日経口投与する群(n=8)と、蒸留水または生理食塩水を投与する群(n=9)に分けて,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)接種、4週間の生存率を評価した。

結果

AHCC®を摂取することで、生存期間が有意に延長されることが明らかとなり、日和見感染症の重症化を抑制することが示唆された。

研究データと実績